2020.07.04
7月に入り、1日には1カ月遅れで魚沼から入る尾瀬ルートが開通した。
奥只見ダムサイトでは、例年のようなテープカットや多くの来賓による
祝賀セレモニーは行わず、今シーズンの安全祈願の神事のみ行った。
関係者による記念登山は30名ほどの参加者を得て楽しく行なわれた。
奥只見観光の運航する遊覧船と会津バスによる沼山峠からのルートだ。
しかし、今年は御池駐車場のロッヂも売店も未だ閉鎖中、尾瀬沼東岸の
売店の営業も無く、ビジターセンターだけが開いていた。そのため、
登山客の姿もほとんど見かけない異例の尾瀬だったが、大江湿原の
花々は相変わらず季節に合わせた豊かな植生を楽しませてくれた。
沼山峠を登り始めると、今冬はそれほど積雪は多くなかったのに、
オオシラビソの倒木が目立ったが、折れた幹から芳香が漂っていた。
まず目にしたのが、ゴゼンタチバナの白い花、続いてアカモノが
出迎え、湿原に降りると見事なワタスゲの群生が沼まで広がる。
中にひと際目に付く満開の赤い花はレンゲツツジ。ハクサンチドリ
がアクセントをつけ、湿原に目を凝らすと無数に分布するタテヤマ
リンドウの青く可憐な花に混じり、イワカガミやヒメシャクナゲ
も見られる。コバイケイソウの白い花も満開できれいに咲いていた。
木道に沿ってニッコウキスゲの花芽が多くみられ、シカの被害もなく
20日も経てば一面のお花畑が期待できそうで、今年の尾瀬は花の
当たり年だと確信した。他にもコケ類や食虫植物など多くの山野草を
観察することができ、改めて尾瀬の植生の豊かさを確認してきた。
今日は来週11日で引退する、只見線キハ40に乗り日帰り只見だ。
今年3月のダイヤ改正で引退が発表されたが、来週末まで延長運行
されている。今後は白い車体のキハ110系が入ることとなる。
これまで40年余に亘り親しまれてきた列車の思い出を辿る旅だ。
列車にて 遠く見ている向日葵は 少年のふる帽子のごとし (修司)
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