会長ブログblog

2017.06.10

帰属意識

今週は九州から関東・甲信までが梅雨入りし、越後はいつも一足遅れる。

周辺の山々を覆う広葉樹の葉色は黄緑から緑色へと日に日に彩を濃くしてゆく。
少し山間に入れば、ウグイスとヒバリの鳴き声が交互に、時々いそがしく響く。
つい先日植えられたばかりの早苗も瞬く間に成長し、風に揺られながらしっかりと
根付いてゆく。 生命力溢れる初夏の季節がキラキラと輝く。

明日から在京魚沼郷人会の総会が三週に亘り上野精養軒で開催される。 
明日は湯之谷会、来週は小出会、再来週が堀之内会と連続する。
守門会と広神会は5月までに開催済みだ。 これらの総会に毎回参加するのが、
市長、観光協会長と各郷人会の会長だ。

中でも堀之内会は300人を優に超える参加者で、精養軒の3階大広間は立錐の
余地も無い盛況だ。 故郷を思い、故郷を愛する人々が年に1回上野に集う。
東京の玄関口が上野駅だった時代の会員だから上野でなければならない。
新幹線時代になって以降、故郷への帰属意識が薄れ新入会員が少ない。

このところ毎週のようにロンドンやパリ、中東やインドネシアなど各地でテロに
よる爆破や発砲など無差別殺戮により多数の犠牲者の出る事件が起こる。
ほとんどの場合爆薬を身に着けての自爆であったり、そうでない場合でも現場で
警官に射殺されたりして実行犯は命を絶つ。 死は覚悟の上での犯行だ。

ISイスラミックステートと呼ばれる組織やイスラム原理主義に偏向したグループ
が犯行声明を出し、自らの存在をアピールする。 実行犯の若者は自らの信ずる
組織の教義や行動規範により犯行に臨むのだから、通常の犯罪者とは違い犯人を
憎んだり非難してみても事は解決しないのに、顔写真や経歴がテレビに映る。

平和な時代を生きる私たちには到底理解できないが、かつて太平洋戦争末期に
日本軍は特攻隊を組織し、決死の体当たり作戦を敢行した。
当時の連合軍はお国のためなら命さえ厭わない特攻隊員の若者を恐れた。 
故郷を思う帰属意識もあれば国や宗教そして組織に対する帰属意識もある。

八百万の神を崇める日本では、異文化を受けいれる寛容さこそが美徳だ。


カテゴリー:会長ブログ

タグ:

お問い合わせconatct