2025.05.17
♪ 菜の花畠に入り日薄れ 見渡す山の端霞ふかし 春風そよ ・・・
田植えを控えた水田に水が張られ、陽光に温められながら周囲の
景色を写す。山々の新緑が明るく輝き、足元には水仙やタンポポが
春らしい暖かな色調で咲いている。スズメたちもいそがしそうに
さえずりながら集団で会話を交わしている。
今週は清々しく春らしい天候になり、山からの恵み山菜が豊富に
出回るようになった。豪雪地の山菜はエグミが少なく食べやすい。
魚沼では木の芽と呼ばれる三つ葉アケビの新芽や天然ウルイの
お浸し、コゴミにタラの芽、ウドにゼンマイなど種類も豊富だ。
銀山平に滞在し小説推敲の傍ら岩魚釣りに興じた作家開高健は
「山菜を食べると良いうんこが出る」と書いていた。デトックス
効果が高く、消化器官を掃除してくれるのが山菜だ。酒のつまみ
にも最適で、女性や子供にも人気が有るのが魚沼の山菜だ。
朝採った山菜を新鮮な内に調理して食べるのがおいしい食べ方だ。
流通が良くなったとはいえ、運搬に掛かる時間とコストは大きい。
是非、地元魚沼に来て新鮮な山菜を食べていただきたい。
豪雪地の広葉樹が一気に新芽を吹く山は、生命力に満ちている。
ブナやナラなどの落葉広葉樹は季節の変化に合わせて姿を変える。
春に芽吹き、夏には新緑から深い緑に成長し、秋に紅葉すると
冬を前に幹と枝を残し落葉し眠りにつく。冬の期間丸裸になるが
枯れ朽ちる事も無く、春には目を覚まして生き返る。
毎年これを繰り返し、自らの落葉が腐葉土となり栄養を与える。
実に合理的かつエコロジーな循環だ。私たち人間は随分と長生き
になったが、自然との相性は悪化の一途だ。環境を破壊するのも
保全するのも私たち人間の行動に掛かっている。
春晩く 五月のきたる我が郷や 木々緑金に 芽ぶきわたれる
(柊二)
カテゴリー:会長ブログ
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