会長ブログblog

2022.07.02

半夏生

今週28日、北陸地方でも異例の早さで梅雨明けしたと気象台が発表した。

前日には南九州や関東甲信・東海が記録的早さで梅雨明けが発表されたばかり
だった。日本列島は南から張り出す太平洋高気圧に覆われ、暫くは晴天が続く
梅雨明けの気圧配置となった。平年の北陸地方の梅雨明けは7月23日頃だと
いうから、ひと月近くも早い。

例年この時季は長雨や集中豪雨が心配されるのだが、今年は様子が違う。
雨をテーマにした名曲も多いが、梅雨の風情に浸る暇も無く夏が先に来た。
早すぎる季節の到来で歓迎すべきは春や夏だが、反面水不足も心配になる。
それぞれの季節が早すぎても遅すぎても不都合が生ずる。

更にはこの1週間最高気温が35℃を超える猛暑日が続き、熱中症への注意が
呼びかけられる。気温35℃以上の「猛暑日」という言葉が生まれて間もないが、
近い将来40℃に達する「酷暑日」などと云う言葉もできそうだ。私達の住む
日本は中緯度に位置する温帯地方と習ったが、熱帯地方よりも高温が続く。

今年2月に始まったロシアのウクライナ侵攻で、原油や石炭価格が急騰した。
又、小麦を始めとする食料品も値上げが続き、急速な円安もあり、今月から
食料油や大豆製品なども値上がりする。一方で政府は企業に対し賃上げを要請
し政策的インフレ状況を創り出そうと努力してきた経緯がある。

昭和30年代から40年代にかけて高度経済成長が続き、当時も物価は急騰
したが負けずに給料も上がっていった。バブル崩壊後の失われた30年から
脱出するため、ゼロ金利による金融緩和策で経済成長を創出しようとしてきた
のだから、今回の物価高は思惑通りの方向と言えなくもない。

物価が上がり、賃金が上がり、年金生活者も不安なく生活できれば良いが
人口減少社会が正常な経済循環を妨げている。諸外国の例を引くまでもなく
先進国で人口を維持している国は移民に頼っている。地球規模で見れば
人口爆発による食糧危機は目前だ。広い視野で取り組む時代になった。

さ庭べに 夏の西日のさしきつつ 「忘却」のごと鞦韆は垂る  (柊二)


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