会長ブログblog

2022.02.05

冬季北京オリンピック

今週は旧正月、節分、立春と暦の行事が続き、春の足音で心も軽くなる。

初めての夏冬同一都市開催となる北京オリンピックも開幕した。バブル方式
と呼ばれる選手や大会関係者を市民とは完全に隔離する方式で、食事も調理
からサービスまで全て機械化され、人と人とが接しない仕組みが紹介されて
いた。さすが中国、昨年の東京大会とは違い感染症対策が徹底されている。

50年前になる札幌大会では6競技35種目だったが、北京では7競技
109種目に増えている。’98年の長野大会ではフリースタイルスキーや
スノーボード、カーリングが新たに加わり68種目だった。基本的には
スキー、スノーボード、スケートとそりで雪上と氷上での競技だ。

かつての冬季大会はアルペンスキーはフランス、オーストリア、ジャンプや
ノルディックは北欧やドイツ、スピードスケートはオランダが圧倒的に強く、
ヨーロッパ中心の大会だった。参加国も増え91の国と地域から2871人
の選手が参加する。この中には雪や氷に縁の無い南国からの選手団もある。

それにしても、今までのオリンピックと比べ盛り上がりが少ない気がする。
一番は新型コロナ感染症のせいだが、中国の覇権主義や人権問題が暗い影を
落としている。日本選手団はスケートにフリースタイルスキー、ジャンプ、
スノーボードなど、過去にない強力選手陣を揃えて活躍が期待される。

このほど佐渡金山の世界文化遺産登録へ向けた申請がユネスコに提出された。
島民を始め関係者の期待は大きく、長年の取り組みがようやく前進した。
登録を機に観光客の増加による経済振興を目論んでいるようだが、過去の
実績を見ると、注目を浴びるのは限定的で数年で効果は薄れるようだ。

個人的には佐渡の歴史文化は、今でも島内に30か所もある能舞台と世阿弥の
時代から続く能楽を民間人が伝承している活動こそ、文化遺産として意義が
あると思う。かつて、佐渡で本間先生にお会いした折に能文化定着の理由を
伺ったところ「見てくれる人がいるからだ」と仰られていたのが印象に残る。

美しき 佐渡の小島の 隠れ行く 黄昏時と なりにけるかな (晶子)


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