会長ブログblog

2023.05.13

ふるさとの山

♪ 青く澄んだ山に囲まれた故郷 その土地を捨てて 長い事 ・・・

魚沼の春は生命力に満ち溢れ、雪国ならではの春の恵みを享受する
豊富な山菜の季節だ。耕起された水田に水が張られると、一斉に
かえるの合唱が響き、水鏡に映し出される山々も日に日に色彩の
コントラストを強め、陽光に輝いてゆく。

先日の東京広神会総会で、会の名称が「東京魚沼会」に変更された。
変更理由は旧町村単位での各郷人会が、会員の高齢化により解散が
相次いだため、今後の対応として現存する広神会が東京魚沼会として
一つになることで、出身地域を問わず参加できる会に変えた。

これは佐藤永久会長の御英断によるもので、数年前からの懸案だった
郷人会の今後の道すじをを示したものだ。かつて、小出から上野まで
6時間以上も掛かった上越線の時代、故郷は遠く容易に帰れない場所
だった。同郷の仲間が集い語らう、拠り所としての存在は大きかった。

新幹線や高速道路が整備され、時間距離が格段に近くなった。
便利さと引き換えに、望郷の念は薄れてしまった。都会に出た若者
たちは初めから東京人のような顔をして都会での生活を楽しんでいる。
故郷への想いも薄れ、帰ってこれない人も多くなった。

シャンソンの名曲「ふるさとの山」は、そんな若者を歌った曲だ。
ジャン・フェラの曲を古賀力さんが邦訳し多くの歌手がカバーした。
日本でもフランスでも故郷を思う心は同じだが、便利な時代が故郷
との心の距離を遠くしているようで寂しい。

明日は魚沼市小出郷文化会館で「シャンソンの夕べ」を開催する。。
佐々木秀実さんが7年振りに小出郷に帰って来て歌ってくれる。
シャンソンやカンツォーネもフォルクローレや日本の民謡も底流には
ふるさとを想う気持ちが流れている。その心を失ってはならない。

♪ 今も山は美しい 春は花が咲き乱れ 空に小鳥さえずる ・・・ 


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