会長ブログblog

2022.02.26

豪雪地域

今冬は冬型の気圧配置が強まる度に気象台から豪雪に対する注意予報が出された。

実際に全国各地では、記録的な積雪が観測され、交通機関にも大きな影響が出た。
今週も雪が続き、テレビでは専ら津南町の豪雪を報道するが、魚沼市大白川では
先週の時点で400cmを超え酸ヶ湯と並び全国1位の積雪深となっていた。
2月も残す所3日となり、3月の声を聴けば一気に春めいてくる。

市内では最も少ない小出でも260cmを超え、久々の大雪となったが、今週で
落ち着きそうだ。北海道から九州にかけて、日本海側を中心に降雪地域が分布
するが、通常の生活圏でこれだけ雪が積もる場所は世界でも稀だ。テレビでは
わざわざ高齢者が除雪作業に追われる姿を映し、雪国の苦労を強調する。

確かに除雪作業は重労働だ。現代はどんなに豪雪でも普段通りの生活を続ける
ので、地下水利用や機械除雪も普及し、昔に比べ除雪作業も楽になった。
更には、我が社もそうだが除雪を請け負う建設会社もあるし、高齢者世帯には
自治体からの補助もあるので、そうした制度を利用している人も多い。

一方で、雪の悪い面だけが強調されるが、重要な水資源であり農業や発電に
絶大な貢献もしている。雪むろは自然の冷蔵庫であり、クーラーとしても
利用でき、CO2削減や省エネに貢献する。時代が求める環境負荷の少ない
生活を進めるには不可欠の存在ともいえる。

夏の猛暑や記録的豪雨そして豪雪と、最近の気象現象は随分と荒っぽくなった。
それでも、地球規模での環境変化を見れば寒冷期と温暖期が数百年周期で
交互に訪れていて、今は温暖期らしい。私たちは与えられた地球環境の中で
生かされているのだから、気象現象を恨んでも仕方ない。

雪国での生活は独自の文化も育んできた。家の構造や内外装、冬の屋内作業
でわら細工や木工品を造ったり、独自の食料保存方法や発酵文化など、雪国
でなければ得られない知恵と工夫が時代を超えて伝承される。こうした生活
文化は自然との共生により造られてきた宝ものといえる。

ゆふぐれの 雪降るまへのあたたかさ 街はづれの 群衆の往来 (牧水)


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