2023.02.25

和平への意思表示

♪　夜霧のかなたへ　別れを告げ　雄々しき益荒男　出てゆく

ロシアのウクライナ侵攻から１年が経った。この戦いがこれほど
長きに及ぶとは思ってもいなかった。しかし未だ和平への道筋が
見えない中で、戦争とは無関係の多くの子どもや民間人の生命
財産が奪われている。悲惨な現実が連日報道され心が痛む。

広大な国土を持つロシアは、その大半がツンドラ地帯と呼ばれる
永久凍土で、過酷な自然環境下で生きてきた。近世ヨーロッパの
産業革命に乗り遅れ、一部富裕層が支配する体制から社会主義国
へと姿を変え、いわゆる東側諸国の雄たる時代が続いた。

優れた作家や音楽家を多く輩出し、世界最高峰のバレエ劇団や
政治的プロパガンダもあり映画も世界をリードした文化大国だ。
国民に歌い継がれたロシア民謡も世界中で愛唱され、その中には
冒頭の「ともしび」のようなプロテストソングも多く含まれた。

ソヴィエト連邦の崩壊により連邦国家は解体され、いくつかの
独立国が誕生した。その内の一つがウクライナだから、元々は
連邦国の内輪揉めのような争いだ。しかし、今回もそれぞれを
支持する国々の代理戦争のような状況に変わってきている。

不思議なのは、情報時代の現代でもプーチン大統領の支持率が
８０％を超えている事だ。この戦いを終わらせる為には、ロシア
国民の明確な反戦意思を示すしかない。どんな独裁者であっても
国民の支持が得られなければ、方針転換せざるを得ないのだから。

領土や民族の問題を武力によって改変する事は許されない。
この侵攻をきっかけに、台湾や北朝鮮など東アジア情勢や中東にも
緊張が高まり、我が国も防衛力増強に舵を切った。今こそロシア
国民の意思で戦争を終わらせる時だ。世界中が注目している。

♪　りんごの花ほころび　川面に霞たち　君無き里にも　春は ・・・
　

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