会長ブログblog

2022.09.10

中秋の名月

♪ Moon river, wider than a mile I’m crossing you in style

今日は旧暦8月15日の満月、中秋の名月だ。すすきを飾り団子を供えて
お月見をするのだが、今でもこうした年中行事を行っている家はどれ位
有るのだろうか。都会ではすすきも花屋さんで買わなければ手に入らない
だろうし、家の設えが洋式に変わりお供えを飾る場所が無い家も多い。

月は最も身近な天体で、太陽と月の間に地球が位置する事により太陽光の
反射が造る朔望周期が約29、5日で、これを1カ月とし、12カ月で1年
になるいわゆる太陰暦が作られた。明治5年の改暦まで日本でもいわゆる
旧暦と呼ばれた太陽太陰暦を使って生活していた。

周期が約29,5日だから地球が太陽の周りを1周する公転周期約365日
とのずれをほゞ3年に1回閏月をいれて調整した。太陽暦になってからは、
約4年に1回1日の閏日を入れるだけの調整ですむ。月の引力は地球の自転
速度や海の潮汐などに大きな影響を与え、地球環境をバランスさせている。

地球から約38万kmの距離にあり、肉眼でも月の表面の様子が見えるが
望遠鏡で見ればくっきりと凹凸やクレーターが確認できる。最近でこそ
玄関先やベランダから望遠鏡で観察する子供たちの姿を見なくなったが、
私の子ども時代、誰でも一度は天体望遠鏡で月や惑星を見た経験がある。

1969年7月のアポロ11号による人類初の月面着陸は、宇宙開発の
新たな時代を拓く快挙だった。しかし以降、月面着陸は行われていない。
コストとリスクが得られる成果に見合わないと判断されたのだろうか。
宇宙開発より軍拡競争が重視される傾向が冷戦時代より強くなった。

宇宙から見れば地球上で起きている出来事など取るに足らない些事だ。
国境線をめぐる争いなど、小さな視野しか持てない愚者のする事だ。
地球は太陽系の一惑星に過ぎないが、そこに生を受けた者たちは奇跡の
時間を生かされている。この時間に感謝し夢を語らなければならない。

ポッカリ月が出ましたら、舟を浮かべて出掛けませう。波はヒタ(中也)


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