会長ブログblog

2015.02.21

地方の時代

一昨日は旧正月、去年は9月に閏月が入ったため例年に比べ遅い旧正月を迎えた。

二十四節気の雨水に入り、今週はその名の通り気温の高い雨模様の日もあった。
平地の最深積雪の平均日が20日頃だから、これからは日一日と春に近づく。
アジア諸国では春節(旧正月)を祝う休暇に入り、家族と一緒に新年を祝うため
超満員の列車に乗って都会から故郷へと帰って行く。

そんな中、お隣りの中国では里帰りではなく、日本への旅行客が急増している。
急激な経済発展が富裕階級を生み、成田や仁川の空港免税店には中国人
目当ての、数百万円から一千万円を超える高額アクセサリーなどが売られる。
空港免税店で高額の買い物をする感覚は理解できないが、結構売れているという。

東京・京都・大阪といったゴールデン・ルートが人気だが、最近は北海道や東京
ディズニーランドなども訪れる。 彼らの目的は観光もそうだが買い物にあるようだ。
日本製電化製品を何個も積んだキャリー・カートを押し歩く姿は、今や国際線出発
ロビーの景色となっている。

少し前までは外国人旅行客は韓国が一番で、中国系は台湾・香港がほとんど
だったが、ここ1~2年中国人客の伸びが著しい。
東京の家電量販店や浅草、銀座、原宿といった所では、間違いなく日本人より
外国人の数が圧倒的に多い。

ふり返ってみると、多くの日本人が年末年始の休暇を利用して海外旅行に
出かけるようになったのも、円高が進んだ昭和50年代頃からだったが、
その頃から伝統的な正月の風景にも変化が見られてきたような気がする。
正月は故郷で家族と一緒に迎えるのが当たり前だったのが変わっていった。

気付かない内に何か大切なものを置き忘れてしまったような感じだ。
そして今、東京一極集中と地方の急激な人口減少が問題となっている。
時代の波に流され歴史や伝統を失ってしまったのは東京より地方で顕著だ。
一つの時代が終わり、今迄とは違う価値観に基づく生き方が求められる。

今こそ新しい地方の時代を創る事を真剣に考える好機が訪れている。


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