会長ブログblog

2015.01.17

あれから20年

♪ 空と君とのあいだには 今日も冷たい雨が降る 君が笑ってくれるなら ・・・

「同情するなら金をくれ」という台詞でヒットしたドラマの主題歌が流行っていた
のが20年前だった。 その年の1月17日早朝「阪神淡路大震災」が起こった。
前日の夜、テレビ朝日のニュース・ステーションの生中継は越後堀之内の
石川雲蝶作品で知られる「永林寺」からの放送。

本堂に運び込まれたピアノを演奏したのが、今は亡き羽田健太郎だ。
放送終了後その夜は大湯温泉の当館(友家ホテル)に投宿された。
翌朝のテレビで災害発生を知ったが、当初は京都・大阪で地震発生という
報道だった。 その後、神戸の被害が甚大という画面に変わっていった。

高速道路の高架が横倒しになり、あちらこちらから黒煙が立ち上っていた。
前年の暮れに長年お世話になった青年会議所を卒業したばかりの時だった
から、現役JCメンバーが救援物資の輸送を計画・実行している姿を見守った。
人間は忘れる動物だ。 だからどんなに辛いことがあっても生きてゆける。

そんなことから、忘却も悪いばかりではないが、最近年齢の所為か他人の
名前が出てこない。 俳優や歌手であっても著名な作家などでもそうだが、
顔や人物は分かっているのに名前が出ないから「あの人」とか「あれあれ」と
いった指示語が頻繁に会話に入ることになる。

このところ、新聞やテレビのコマーシャルには健康関連の商品が多い。
足腰の衰えをカヴァーする成分の飲み薬とか、肌の潤いやハリに良い成分の
軟膏とか、夜中小用のために起こされることなく朝まで眠れる薬とか、
色んな種類のものが売っているが、物忘れの薬は見ない。

子供の頃、漫画雑誌の宣伝に「頭のよくなるバンド」が売っていた。
頭に巻くタイプのもので、勉強ができるようになるというものだった。
今それが売っていても買わないが、一度憶えたものを忘れない薬があったと
しても、それを飲むことにより幸せになる事は無い。

花の命はみじかくて苦しきことのみ多かれど 風も吹くなり雲も光るなり (芙美子)


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