会長ブログblog

2014.11.08

只見線応援団

越後三山に何度目かの降雪があり、1000m以下にまで下がってきた。

守門岳や浅草岳も雪化粧し、麓の紅葉とのコラボレーションが絶妙だ。
今年の紅葉は例年にも増して美しい。 そして空に浮かぶ雲もいかにも
晩秋らしい風情を漂わせてすっきりと白い線を描く。
立冬を迎えた空の色の薄さも、白い季節が近い事を伝えている。

来週11日は只見線応援団長に就いた作家・椎名誠の講演会が文化会館で
開催される。 JR只見線は3年前の新潟・福島豪雨災害で被災してから、
未だに只見~会津川口間が不通で復旧の目途さえ立っていない。
鉄橋が流され、水没した線路は雑草に覆われたままだ。

只見線は会津若松~小出間の山あいを走る総延長135kmに及ぶ
ローカル線だ。 新潟県側がJR新潟支社、福島県側は仙台支社管内となる。
大正末期に会津若松~会津坂下間を繋いだ会津線という路線が始まりで、
只見まで延びたのは、田子倉発電所建設による引き込み線としてだった。

その後、田子倉ダム完成後、正式に会津中線として路線延長がなされた。
新潟県側の小出~大白川間の只見線が昭和17年に開通していた事から、
県境を挟む難所六十里越峠にトンネルを通すことで、大白川~只見間が
繋がり、会津若松~小出間が全線開通したのは昭和46年だった。

魚沼と奥会津を結ぶローカル鉄道は、冬期間は並行する国道252号線が
積雪で通行止めとなるため両地域を結ぶ唯一の交通手段となる。
単線で電化されてない鉄道だから、キハ40型ディーゼル気動車が自然景観
に溶け込み、紅葉や新緑そして雪景色の美しい路線として知られる。

通学や買い物、通院など生活利用の他、鉄道ファンがゆっくりとした
旅を楽しんだり、カメラに収めたりする観光需要も大きい。
ローカル線の走る姿が風景を造り、鉄路で繋がれている地域は運命を
共にする。 一日も早い只見線全線復旧を願いたい。

♪ 雪解け間近の 北の空に向かい 過ぎ去りし日々の夢を 叫ぶとき ・・・


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