会長ブログblog

2013.09.28

映画音楽

今月は台風も上陸したが、半ば以降の天候に恵まれ収穫作業は進んだ。

秋分を過ぎたばかりなのに日没が早く感じ、夕陽が傾くと早々に金星が輝く。
少し前までは6時乾杯では明るすぎて申し訳ないようだったが、今では丁度良い
感じになった。 暑かった夏の日が昨日の事のようにも、遠い過去のようにも
思われる。 刈り取られた田圃から稲藁の匂いが流れてくる。

秋の訪れに合わせるように、心の在りようが少し感傷的になる。
先日ラヂオで映画音楽の特集をやっていた。 かつてはレコード売り場の
一角には必ずサントラ版のコーナーがあり、ミリオンセラーも出た。
スクリーン・ミュージックはメロディーラインの美しい曲が多かった。

中でもフランス映画やアメリカ映画、そしてイタリア映画の作曲家の印象が
強い。 イタリアで最初に思い浮かぶのがニーノ・ロータだ。
フェデリコ・フェリーニの作品はほとんどがそうだし、ゴッド・ファーザーの
シリーズでもお馴染のメロディーが独特のムードを創った。

アラン・ドロンの「太陽がいっぱい」では、ストーリー展開にそって叙情的な
メロディーが流れたし、68年のオリビア・ハッセーの「ロミオ&ジュリエット」も
良かった。 イタリアでもう一人、忘れてならないのがマカロニ・ウエスタン
で登場したエンリオ・モリコーネだ。

「荒野の用心棒」「夕陽のガンマン」シリーズでの効果的な音創りは絶妙だった。
独自のリズム感とメロディーがストーリーをうまくカバーした。
「シシリアン」や「ソドムの市」そして「死刑台のメロディー」も良かったし、
ジュゼッペ・トルナトーレ監督の「ニュー・シネマパラダイス」も印象に残る。

サウンド・トラックも進化し、ドルビー・サラウンド録音が普通になって
音質や臨場感が格段に良くなった。 ツタヤのレンタルビデオを家のテレビで
見るのでは、楽しみは半減する。 日本人に趣味は?と聞くと、映画鑑賞と
読書と音楽で決まりだ。 映画は総合芸術の頂点にある。

夜の雨に ぬれゆく秋の街並木 ぬれつつわれも 歩みてをりき (牧水)


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