会長ブログblog

2013.05.04

鞦韆

♪ 君は憶えているかしら あの白いブランコ 風に吹かれて 二人で揺れた ・・・

ゴールデンウイーク後半、昨日は憲法記念日だったが、基本法ではあっても
時代の変化に合わせた改憲派と何が何でも護憲派の主張はかみ合わない。
今日はみどりの日、明日は子供の日だが、日替わりで連続するから
それぞれの日の意義を考えるより、休みの過ごし方に関心がゆく。

ハッピー・マンディーが導入されてから、3連休は珍しくなくなったのでその分
休日のありがたみも薄れる。 今年もそうだが日曜に祝日が重なると
振り替え休日で月曜が休みになるが、以前はそうではなかった。
たまたま日曜に当たると1日損して終わりだった。

そういえば週休2日制になったのは、そう昔の事では無い。
年間休日は日曜の52日と、祝日が今より3日ほど少ない12日間だったから64日。
それに、年末年始が5日間とお盆が3日位だから全部で72日ほどの休みだった。
現在では大体100日は超えているから、凡そ1か月分も休日が増えた計算になる。

かつて労働環境が売り手市場だったころ、中小零細企業には入り手が無く、
ましてや建設業は3K(キケン・キツイ・キタナイ)などといわれ敬遠された。
だから、当時の労働省は週40時間労働と年間休日の増加を呼びかけ、
更には職場環境の改善にクーラーやシャワーにまで補助金を出した。

そうした努力の結果、休日は増えたし3Kも死語になりつつある。
しかしながら働く人の満足感や達成感はどうなんだろう? 
週6日働いて少ない休みを楽しんだ、あの時代の方がどれくらい1日1日を
大切に生きた事だろう。 土曜の半ドンも貴重だった。

ご存じ、黒澤明監督の映画「生きる」は、癌の宣告を受け生きる望みを失い
自暴自棄となった男が、酒や女に溺れてはみるが、残された短い時間を大切に
生きる物語だ。 与えられた時間が短いほど、人生は濃縮される。
志村喬がブランコに揺られながら「ゴンドラの唄」を歌うシーンは忘れられない。

♪ 命みじかし恋せよおとめ 紅きくちびる褪せぬまに 熱き血潮の ・・・


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