会長ブログblog

2013.03.23

花は咲く

♪ 春の日の花とかがやく うるわしき姿に いつしかにあせてうつろう 世の冬は ・・・

高校に入って校歌と共に音楽の時間で最初に習う歌が、アイルランド民謡の
「春の日の花と輝く」だった。 校長室に歴代校長の顔写真が掛けられているが、
音楽室には、バッハやベートーベン、シューベルトにハイドンなどの顔写真が飾って
あるのは何故だろう? 

私の時代では、音楽の教材はクラッシックと唱歌それに民謡などだった。
その後、赤い鳥の「翼をください」やビートルズなどの、ポピュラー曲も教材として
使われるようになったときは話題を集めた。
今の音楽室には、ジョン・レノンや村井邦彦の顔写真が飾ってあるのだろうか?

このところ暖かな春らしい日和が続き、今日は彼岸明けを迎える。
季節の巡りの中でも春ほど待ち遠しく、嬉しいものはない。 
気温が上がり、陽が延びて明るく、僅かな雪の隙間からは久々の緑色が覗く。
いよいよ春がやってくるのを、目や肌でも感じる事が出来る。

NHK東日本大震災プロジェクト「明日へ・支えあおう」のテーマソング「花は咲く」。
仙台出身の映像作家の岩井俊二が詞を書き、同じく仙台出身の菅野洋子が作曲した。
被災した東北三県出身の歌手や俳優、それにスポーツ選手たちが一小節ずつを歌い
つなぐ構成で、印税は全額被災自治体へ寄付されるという。

この歌の独特なところは、震災で亡くなった人の目線に立っているということだ。
鎮魂歌や応援歌は、今を生きる残された人々の感情で歌われるものが多い。
亡くなった方への想いと悲しみ、そして未来への希望も込めて創られる。
しかし、この歌は亡くなった人から残された人へのメッセージ・ソングという形だ。

亡くなった方からのメッセージだから、生きる事への想いが伝わる。
それも人の生きざまを説くのではなく、生あるものは必ず花ひらくと訴えているのだ。
家を失い、仕事も失い、更には家族を失ったとしても、希望だけは失わないように。
あなたが生きている限り、花は必ず咲くことを歌に込めている。

♪ 花は花は花は咲く いつか生まれる君に 花は花は花は咲く 私は何を残しただろう


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