会長ブログblog

2017.12.16

ニュースの裏側

12月半ばにしては本格的な寒波の襲来で小出辺りでも60cmを超える積雪になった。

先日気象台からの発表で今冬はラニーニャ現象の起こる確率が高いとの事。
例年よりシベリア寒気が蛇行し南下すると北陸や西日本の気温が低めで推移する。
気温が下がれば当然降雪量は多くなる。生活に支障が出るほどの豪雪にならな
ければ良いが。今回の寒波もそうした事が原因だろうか。

恒例の清水寺の森貫主が大きな筆で書き表わす今年の漢字が「北」に決まった。
北朝鮮のミサイル発射や九州北部豪雨災害、北海道産ジャガイモ不作。
北海道日本ハムファイターズの大谷翔平と清宮幸太郎、北島三郎がオーナーの
キタサンブラックの活躍など北がらみの話題が多かったからだ。

今年を漢字一文字で表すことは不可能だが、明るい話題より暗い話題や災害などが
印象付けられ投票数が多くなるようだ。確かに今年後半は北朝鮮のミサイル発射
に関する話題が何度も報道された。解せないのは大相撲の傷害事件が殺人事件や
世界的な出来事より、長くいつまでも報道され続けていることだ。

しかも当事者の横綱が引退という形で始末をつけたのに、何故これほどまでに
ワイドショーやニュース番組で取り上げているのか不思議に感じる。
相撲界内部の出来事がこれほどまで世間から注目されるとは到底思えない。
何か悪意ある意図的な話題の作り方が見え隠れし嫌な気持ちにさせられる。

もとより大相撲は他のプロスポーツや格闘技とは全く違い、神に奉る儀式としての
性格を持つ独自の世界観や価値観で成り立っている。そうした特別な世界に
一般常識を持ち込んだり、組織や運営に外部の人が口を挟むのは如何なものか。
政治を含むあらゆる分野で我が国のマスコミは意図的に情報を出す癖がある。

世論形成の上で新聞やテレビの影響力は絶大だ。文字の大きさやニュースの
順番、誌面の使い方で対比させる表現力などに各社の意図が読み取れる。
情報が氾濫する現代では受け取る側の感性も試されている。ニュースの裏に
隠れた真実を見、社会にとって有益かどうか判断する眼も必要だ。

寂寞を敵とし友とし 雪の中に 長き一生を送る人もあり (啄木)


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