株式会社三友組 新潟県魚沼市の総合建設業

オ-バー・スペック

早いもので今年も余すところ一ヶ月となり、年末恒例の忘年会が連日続く。

先月中旬からの少し早い積雪は平場ではほとんど解けたが、時雨れ模様の
日々は続く。一年の出来事に決着をつけるように里山の広葉樹林は一斉に
葉を落とし、赤褐色に見える山腹が真っ白に変われば、黒く残る杉林が
一年で一番美しく見える季節がやってくる。

このところ、日産やスバルなど日本を代表する自動車メーカーや、神戸製鋼、
三菱アルミニウムに東レといった素材メーカーでもデータ改ざんや社内規格
不適合などの不正が次々に明るみに出ている。品質の良さで売ってきた
メイド・イン・ジャパン神話が崩れてゆくように感じる。

何故日本の一流企業でこのような事案が発生するのか不思議でならない。
日産やスバルなどは検査員の資格のない人が長年検査をしていたというから
あまりに稚拙な不正で耳を疑いたくなる。素材メーカーの方は社内規格の
不適合だからその規格の水準が問題なのだという指摘もある。

より良いモノを作るために基準を高くし過ぎていたという指摘だ。
たしかにニュースでは今回発覚した不正により完成した工業製品そのものに
不具合は無いというから違和感を感じる。わざわざオーバー・スペックに
してあるから多少ごまかしても問題は起こらないというのだ。

十何年か前に起こった構造設計士の不正、姉歯事件の時もそうだったが、
姉歯の設計した建物が壊れたり崩れたりという話は聞いたことが無い。
この時期になると国や県、市などの発注した建設工事の中から、優良工事
表彰が行われる。一年間の完成工事の中から優れたものを表彰する制度だ。

良い仕事をした建設会社を表彰するのだから名誉なことではある。
しかし、若くして亡くなった本県を代表する建設会社社長で建設業協会の
会長も務めたF氏は発注者が優良工事表彰をするのは、オーバー・スペックを
助長する制度だと批判していたことを思い出す。

「過ぎたるは及ばざるが如し」という諺が私たちの国にはある。