会長ブログblog

2012.05.19

金環食

明後日21日の朝、本州では129年振りの金環日食が観測できると話題になっている。

沖縄など南西諸島では25年前にもあり、ツアーを組んで見学する様子がテレビで流れた。
天気にもよるが、今回は本州の半分くらいで金環食が見れるし、新潟県も含め外れた地域
でも90%ほどの日食を見ることができるという。 次回の金環食は18年後の2030年に
北海道など緯度の高い地域限定だそうだから、今回は貴重なチャンスだ。

太陽と地球の間に月があって、一直線に並ぶと日食は起こるから必ず新月の日に起こる。 
去年の12月10日にあった月食は、太陽と月の間に地球が入るから満月に起こる。 
月と地球の距離が遠いと太陽全体は隠れないから回りが明るい金環日食になり、
月が近いとすっぽりと全体を覆う皆既日食になる。

太陽系の惑星や衛星が織りなす、微妙なバランスによる天体ショウの神秘。
堀之内公民館にプラネタリュームがあり、毎月2回木曜日に投影している。
入場料も大人100円、子供50円と格安だ。 内容は子供向けに作られていて、
大人が一人で行くのが少し恥ずかしいような雰囲気でもあるが、それでも楽しい。

子供の頃、「少年」や「冒険王」などの漫画本の裏表紙には、天体望遠鏡のコマーシャルが
必ず載っていたし、小出には「宇宙社」という名前の科学教材屋があった。
あの頃の子供たちは、それくらい月や星そして宇宙に興味を寄せていた。
この頃は天体望遠鏡を家の前に持ち出して、観測している姿を見かけなくなった。

遅れていた田植えもようやく始まり、晴れると25℃を超え7月並みの気温になると
天気予報がいっている。 考えてみればこの「7月並み」といった表現は、四季のはっきり
している、中緯度で起伏に富んだ地形の国や地域でしか使えない例えだ。
常夏の国や極寒の地域では、年中気候が同じで四季が無いから季節感もない。

こうした季節の変化も太陽との位置関係によって起こるものだから、天体のバランスは
デリケートで微妙だ。 そして太陽光のありがたさを再認識する機会として今回の
金環食を捉えてみたらよい。 一時的な巡り合わせで太陽が隠れ、すぐまた現れる
から安心して見ているが、古代の人は恐れ慄いたことだろう。

春晩く 五月のきたる我が郷や 木々緑金に 芽ぶきわたれる   (柊二)


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