会長ブログblog

2016.12.24

ローカル線

♪ 雨は夜更け過ぎに雪へと変わるだろう Silent night Holy night  ・・・

ほとんどの学校が昨日から冬休みに入り、子供たちは嬉しいクリスマスを迎えている事だろう。 
冬休みは夏休み程長くはないが、クリスマスとお正月という大イベントがあるから特別だ。
本格的な雪模様となり冬らしくなる時季だが、一昨日は日本海で低気圧が発達しフェーン現象
による高温と、強烈な南風が吹き荒れ糸魚川では150棟を焼く大火となってしまった。

木造家屋の密集や消防車の入れない路地、防火用水の不足など構造上の問題もあった。
しかしながら、今年も熊本地震や度重なる台風の襲来など、自然の猛威に晒され今回も強風
という自然現象無くしてはここまでの被害にはならなかったはずだ。 自然の脅威を再認識
させられる火災だった。 年の瀬を控え、焼け出された人々の心労は想像に余りある。 

今日はクリスマス・イブ。 子供たちはデコレーション・ケーキとサンタのプレゼントを
心待ちにしている所だろうが、私たちにとっても嬉しいニュースが届いた。
5年前の新潟・福島豪雨で被災したJR只見線の只見~会津川口の不通区間が全面復旧に
向けて目途が付いたとの事。 ようやく沿線住民の悲願が叶う運びとなった。

不通区間の復旧費用の内2/3を地元自治体が負担した上、線路を保有し、運行はJRに
委託する、いわゆる上下分離方式の採用ということで決着した。 
乗客が少ない赤字路線だから年間運行赤字の内2億円を地元自治体が負担するとの事。 
復旧には約3年を要するが、2020年初めには再開通できる見通しとなった。

我が国が明治以降全国で築いてきた鉄道交通網の基本理念から考えると、地元自治体の
負担が過大と思うが、日本国有鉄道が民営化されJR各社に変わった現状では仕方ない。
先日もJR北海道の留萌線が廃止され、最終列車が増毛駅を出る姿がニュースで流れた。
全国の過疎地域からローカル鉄道が姿を消す時代が迫ってきている。

只見線は魚沼と奥会津を結ぶ人気NO1の路線で、赤字もNO1のローカル線だ。
列車から望む六十里越の山あいの景色は、豪雪地ならではの冬景色、残雪の中に柔らかな
黄緑色のブナの芽が吹く春、涼しげな川のせせらぎを見ながらの夏、そして全山赤や黄に
粧を変える秋の紅葉。 地域の宝、只見線を伝承してゆくのが私たちの使命だ。

時代遅れのローカル線の価値が見直され、歴史的評価を得る時間が必ずやってくる。


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