会長ブログblog

2016.10.15

風に吹かれて

相変わらず愚図ついた天候が続く中、10月半ばに入り朝晩めっきり肌寒くなってきた。

稲刈りも長雨に祟られ苦労したが、最後まで残った酒米を含め平場はようやく完了した。
野菜も日照不足の影響と東北や北海道の台風被害、更には熊本の災害により品不足や
高騰が続く。 自然の力の前で人間がなんと非力なことか知らされる。
昨日からようやく天気も回復し今週末はさわやかな秋の行楽日和となる。

一昨日発表されたノーベル文学賞は予測しなかったサプライズ受賞となった。
スエーデン・アカデミーが選んだのは、歌手のボブ・ディランだった。
受賞理由は「アメリカ音楽の偉大な伝統の中に新たな詩的表現を創造した」とある。
まさか文学賞にシンガー・ソングライターが選ばれようとは想像しなかった。

ディランは好きだし、若いころはよく聴いたが音楽的に特別な思い入れは無かった。 
プロテスト・ソングとして時代の抱える闇に切り込んだ歌詞と訴えかけるような
歌い方が彼の特徴ではあるが、まさかノーベル文学賞とは考え及ばなかった。
問いかける表現で暗喩を含んだ詩は深かったが、美しくはなかった。

イギリスのブック・メイカーの予想オッズでは7位というから、少し調べれば予想
された結果だったとも言える。 私はディランのミュージシャンとしての実績を
評価するものではあるが、文学賞でなく平和賞ならもっと理解できた。 
今後ソングライターへも賞の道が拓かれたと考えれば楽しみだ。

今回の受賞でかつてサブ・カルチャーとかカウンター・カルチャーと呼ばれた分野が
評価されたのは新たな道だ。 ポピュラー・ミュージックや雑誌、漫画など多くの
若者たちの思考や行動に影響を与え続けてきたサブ・カルチャーと呼ばれる分野が
この受賞を機に正に対する準ではなく、対等な評価を得られたことの意味は大きい。

ノーベル文学賞発表の夜は栗名月とか後の月とも呼ばれる十三夜だった。
天候が優れない今秋だったが先月の中秋の名月も晴れ、十三夜も晴れて幸運にも
両夜ともお月見が出来た。 なにか良いことが起こりそうな予感がして楽しい。
今夜は文化会館で懐かしいフォーク・グループのコンサートが行われる。

♪ How many road must a man walk down ・・The answer is blowin’the wind


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