株式会社三友組 新潟県魚沼市の総合建設業

携帯電話

携帯電話の加入数が、1億1千万件を上回って、ほぼ一人に一台の時代となった。

便利な時代となり、連絡が直ぐに付くから、約束の時間や場所の確認は何時でもできる。 
運命のいたずらによるすれ違いや、待てども来ない恋人との間に生まれる不信感が、
ドラマを構成していたストーリーは、もう展開しない。
電話では言えないことが、メールなら伝えられるのも携帯の特徴だ。

着信履歴や送信履歴をみれば、今日一日のやり取りがよみがえる。
メールならそのまま送受信が残るから、より具体的だ。
ポケットや手のひらに納まるから、「ポケデン」の方が愛称としては適切と思うが、
今から20数年前に出たときは、肩にかける弁当箱のような形でショルダーフォンと
呼んでいたのと、「ポケベル」があったので「携帯電話」のままだ。

昭和30年代、電話の有る家は珍しく、魚沼では電話の有る家にかかってから
呼び出してもらうのが普通だった。
それだけ貴重な電話だったから、今では結婚式とお葬式くらいしか使われない電報が、
当時では、一般的な連絡方法だった。
悲しい知らせも、うれしい知らせも電報配達員が直接手渡す。
各集落には、そのことを仕事としている人が必ずいた。

魚沼市は合併後、毎年500人以上の人口が減り続けている。
高齢者が亡くなり、若者が流出しているが、生まれてくる子供が少ないから減少する。
反して、世帯数は減っていない。 それだけ、一人暮らしの世帯が増えている、
それも高齢者の一人世帯が、増え続けている。
一人暮らしだから、世代間の交流も、親子の会話も無い。

コミュニケーションを助ける道具、電話やインターネット等が飛躍的に発達したが
ふり返ると、皮肉にも人と人との交流がだんだん薄くなっている。
こうした現象は、テレビが普及する時にも起こったが、当時番組も少なく話題は共有できた。
レコードがCDになり、iPODに変わろうとしているが、アルバムへの思い入れは
デジタル化と共に薄らいできた。

先週末、年に数回やる高校時代のミニ同級会が、いつものメンバーで行われた。
入りの悪いラジオの深夜放送と、レコードで育った世代だ。
話題が一巡すると、誰ともなく欠席の同級生に電話をかけはじめる。
一つの携帯を順番に廻しながら、今日参加できなかった事情と、
せめて電話で挨拶を交わそうとする義理堅い声が返ってくる。

人と人をつなぐ便利な道具、使い方次第で可能性は拡がる、主役は人間だ。

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