会長ブログblog

2016.07.09

川の流れのように

明日7月10日は魚沼夏の風物詩、鮎の友釣りが解禁となる。

魚野川の青島辺りから小出橋の上下流、破間川の合流地点下流まで、
多くの太公望で賑わう。 今年は春が早く水温も高めだったことから鮎の
成長も順調そうだ。 浦佐と堀之内それに破間川の広瀬には簗場が
設えられ、これから落鮎の頃まで川涼みの客で賑わう。

かつて小出には釣り宿と呼ばれた旅館が数軒あり、この時季には遠く
首都圏からも釣り目的の滞在客が長逗留したものだった。
天然の遡上鮎が主流の時代、河川環境で鮎の生息域は決まったので
小出辺りの水温と、玉石が多い瀬と淵の入り交じった川に魚は集まった。

小出では魚野川の本流に水無、佐梨、羽根川そして破間川が合流する。
にも拘わらず川幅が狭かったため流速が上がり淵が掘られるので、
柳原側には木工沈床が沈められ浸食を防いでいた。 大雨が降れば
水位は上がり、水上がりは年中行事で度々浸水の被害が出た。

そうした事から河川改修が計画されたが、魚野川左岸には上越線が走り、
右岸域は本町、柳原、横町といった中心市街地が形成されていたため、
困難を極めた。 そのため区画整理事業も入れ、小出高校と町役場の
移転により南本町と東町あるいは明神といった新しい街が造られた。

河川改修後の魚野川は洪水リスクは大幅に軽減され、余程の大雨で
無ければ水害の心配は無用となった。 上流の支川にはダムも造られ
土石流対策の砂防事業も進んだことから、川の表情も穏やかになった。
一方河川環境は随分変わってしまい、水生生物は棲み難くなった。

それでも、漁協を始め関係者の努力により今でも鮎や鮭、鱒、鰍などが
季節をしっかりと運んできてくれる。 絶える事の無い川の流れは私たち
の人生を映す鏡のようでもある。 穏やかな日も荒れ狂う日も、澄んだ日も
濁った日も、そのどれもが同じ川でありながら表情を変えながら流れてゆく。

♪ ああ 川の流れのように ゆるやかに いくつも時代は過ぎて ・・・


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